コーヒーの価格高騰が止まらない

米や野菜の価格高騰がなかなか止まらない中、朝の目覚めの1杯にも価格高騰の波が押し寄せている。コーヒー豆の価格が高騰している。
2025年3月時点での米国の先物価格はおよそ391ドル、比較するために4年前の価格はというと138ドル、およそ3倍近く高騰していることがわかる。筆者はカルデイでいつもコーヒーを買うのだが、やはり高騰していることをひしひしと感じている。この記事を書こうと思ったきっかけは数年前のカルディのレシートがたまたま出てきて、値段の差に驚いたことがきっかけだ。

コーヒーは欠かせない人も多いから、困るわよね!

上は4年前のカルディのアイスブレンドの価格537円。下はイタリアンロースト(夏季はアイスブレンドに名称変更)つまり同じ豆なのだが918円と倍近い値上がりをしていることがわかる。先ほどの先物価格ほどではないが値段がかなり高くなったことがわかる。
なぜここまで値上がりしているのか?

一つは世界的な需要が高まっていること。特にアジア圏の経済成長により、コーヒーを飲用する人々が増えていることが理由の一つだ。
もう一つは異常気象による干ばつ、豪雨などで主要な生産国のベトナム、ブラジルなどで生産量が減少したこと。余談であるがカカオも同じくこういったことから高騰しているため、コーヒーのおともにチョコレートなんて方はダブルでダメージを受けることだろう。
それに加えて、さらなる高騰を見越して投機的に買占めするものも出てきた。そう、お米の高騰と同じ流れである。
コーヒー豆の価格は今後どうなる?

上にあげられた原因が解消される日は来るのだろうか・・・少なくとも需要は下がることは考えにくい、根本的な地球温暖化に起因する異常気象が収まるには世界的な取り組みと長い視点が必要になってくる。そうなると今後もしばらくは高騰が続くだろうコーヒーの2050年問題と言ってコーヒーの主要な品種のアラビカ種の生産適地が2050年には半減すると言われている。毎朝の1杯だったコーヒーが、特別な日の贅沢品になる日が来るかもしれない。いっぽうで地球温暖化がきっかけで新たな動きが出てきている。
地球温暖化を逆手に。コーヒー豆の新たな地域での栽培が始まっている。

※写真はイメージ
コーヒー価格が高騰する中、、今まで北緯25度から南緯25度の間の「コーヒーベルト」と言われる地域で生産されていたコーヒーだが、それ以外の地域でも栽培が試みられている。
イタリアのシチリア州、そして日本でも小笠原諸島や沖縄、鹿児島県の島などで生産されている。しかし国産のコーヒーはまだまだ希少で、あまり多く出回ってない。そして台風も毎年のように来るため生産も安定せず、価格も高価だ。
しかし輸入品より鮮度がよく保たれているのが強みで、海外産にはない強い香りを持つものもあるという。今後の生産拡大に期待したい。そして、食卓を守るためにも、一人一人が環境に対する意識を高めていかなくてはいけないのだ。
