
プラスチックから紙へ、そしてまた紙からプラスチックへ

「使い物にならないのでプラスチック製に戻す」トランプ大統領は前政権で推進していた紙製のストローの政府機関での推進を取り消す大統領令にサインした。
プラスチック製品による環境汚染を減らす試みの一環としてきた紙製ストロー導入、大手コーヒーチェーン店なども追随して一種のトレンドになった。
しかしこの紙製ストロー、飲んでるうちに水分を含んで柔らかくなってしまう。
口にしたときに紙の味がしてなんとも飲み物がまずくなってしまうなど、弊害があった。そんな声を耳にしてか某チェーン店では導入していた紙製ストローがプラスチック製に戻ったりしている中での今回の大統領令だ。トランプ大統領曰く、
「プラスチック製に戻っても鮫に影響をあたえることはない。」と語っている。

・・・鮫の俺としては、複雑な気分だな

そういってもあの紙のストロー苦手だったのよね
そもそもなぜ数あるプラスチック製品の中でストローがやり玉に挙げられたのか

環境問題の中で取り上げられるのが海洋ごみ。その海洋ごみの割合を見てみよう。実に7割近くはプラスチックが占めている。魚を捕まえる網や、漁の道具、海に廃棄したペットボトルなど様々だが、その中でなぜストローなのか?
ストローが鼻にささって抜けなくなったウミガメ

※画像はイメージ
2015年ある動画が多くの人々に衝撃を与えた。
ウミガメの調査をする研究チームがあるウミガメを見つけた。鼻にストローが入ってしまい、苦しそうにするウミガメ。研究チームの人々によって、そのストローは取り除かれそのウミガメはことなきを得た。
海を漂うプラスチックが餌と間違えられ海洋生物が食べようとしたり、体に巻き付くなどの被害がたびたび話題になるが、この痛々しい動画は大きな話題となった。
自然界ではほとんど分解されず、海を漂い続けるプラスチックの海洋ごみを削減しなければと、この動画がきっかけでプラスチックごみのシンボル的存在になったのがストローだ。
プラスチックごみの削減にむけた法律が各国で制定

日本では2022年に”プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律”が施行。ストローを含む12種類のプラスチック製品について合理化をすることが求められるように。
各国でもスプーン、コップなどプラスチック製品の提供禁止など法律で制限する流れができてきた。その中で大手チェーン店で積極的に導入されたのが そう、紙製のストローだ。
広がる紙製ストローとそれに対する賛否両論の声

「紙のストローは飲んでるうちにふやけてきてふにゃふにゃになる。」
「紙のストローで飲むと、飲み物がまずく感じる」
そんな声が聞かれるようになった。また紙製のストローのほうがプラスチック製のストローより製造時に4.6倍のCO2を排出すると言われ、果たして本当に環境によいのかと疑問の声も上がり始めた。
ふたたびプラスチック製に回帰の動き

そうした声からプラスチック製に回帰する動きがここ数年出てきている。またバイオマスプラスチックという自然由来のものを使い、そのすべてではないが生分解性があり環境にやさしいものも出てきている。これも耐久性が弱いことや、通常のストローより高価など問題もあり海洋汚染の特効薬にはならないだろう。
2025年発足したアメリカのトランプ政権はあまり環境問題を重要視しない政策をとっていて、その流れが世界の環境問題の取り組みにブレーキをかけてしまうのではないかと危惧されている。

・・・とにかくよう、まずはごみをその辺に捨てないことがまず第一じゃねーのか?

お兄ちゃんもたまにはいいこと言うのね!
